所在地 | 小布施町 |
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歩行開始地点(地図)までの所要時間 | 上信越道須坂東ICまたは信州中野ICから車約20分・小布施PAスマートICから車約15分 上信越道小布施PA(ハイウエイオアシス)または長野電鉄小布施駅からシャトルバスで17分または10分 |
最高到達地点の標高 | 786m(北峰「千僧坊」) |
参考になるWebページ | http://www.webnagano.jp/karitayama.htm(信州山遊びネット) |
小布施と言えば、信州の中でも観光面で最も成功した町で、北斎館や栗おこわなどが有名ですが、町の東側にある雁田山は、2〜3時間で登れる上に小布施の町並・千曲川・北信五岳・反対側の大岡村の眺望がすべて見られるすばらしい里山です。また、雁田山山麓は、「せせらぎ緑道」・湧き水・ブドウ園など、自然の魅力がいっぱいです。
雁田山は、石の質が良いため山の南側の斜面が採石場として大規模に削りとられていて、須坂市方面から一際目立つ山でもあります。登山道も巨岩・奇岩が多く、面白いのですが、軍手やステッキ(杖)がある方が良いでしょう。秋〜春は落ち葉も多くて特に滑りやすいので要注意です。
上信越道小布施パーキングエリアのスマートIC(ETC専用)からも、上記「雁田」信号・おぶせ温泉を経由して行けます。
また、パーキングエリアが「ハイウエイオアシス」となっているので、高速道路を出ずに駐車して下記シャトルバス「おぶせロマン号」で行くこともできます。
長野電鉄小布施駅からシャトルバス「おぶせロマン号」で「おぶせ温泉前」下車後、「せせらぎ緑道」方面に徒歩5分
アスレチック場の左手から登ります。ここは「スベリ山」と呼ばれるだけあって砂地で滑りやすく、けっこう傾斜も急です。木で階段が付けられていて歩きやすいので、所々砂に埋もれていますが、それをたどりましょう。
やがて「二の岩」という巨岩があります。このあたりの岩に腰かけると、小布施の町並や千曲川がよく見え、ちょうど良い休憩になって体力の消耗を防げます。歩を進めると、松林からクヌギなどの雑木林に植生が変わります。この辺りはカモシカが生息しており、執筆者が登った時も、こちらに脱兎、いや、脱カモシカのごとく走って来たのに対面し、お互いに驚きました。
スベリ山のピークには、かつて無線通信用に重要な役割を果たした電波反射板の跡があります。ここからも小布施の町と北信五岳がよく見えます。ここで引き返しても良いのですが、ここからの縦走が、楽に巨岩や眺望が楽しみながら歩けます。
左に折れて、美しい林の中を歩くと、眼前に3mもの高さの巨岩「物見岩」が立ちはだかります。岩の間をよじ登ると、小布施と反対側の高山村を見下ろせます。のどかな集落と向こうの山の景色もなかなかのものです。
「物見岩」を後にして、別の巨岩「ヒナン岩」を過ぎると、開けていて四阿がある「展望園地」に着きます。このコースで最も眺望が良い場所で、天気が良ければ飯綱山、戸隠山、黒姫山、妙高山、斑尾山の北信五岳がすべて見えます。元の登山口に早く戻りたい場合はここで引き返すのも良いでしょう。
北峰のピークの千僧坊から下山して岩松院に向かう場合はさらに歩を進めます。少し下った後、姥と孫が石になったという伝説のある高さ10mもの「姥石」があります。姥石からは、白樺、松やいろいろな木々の林を楽しみながら登り下りを繰り返し、「千僧坊」に着きます。
北峰のピーク「千僧坊」は、カラマツに覆われて展望はほとんどありません。千僧坊からは、急勾配を十分注意しながら下山します。10分ほど下ると、日本庭園風に山ツツジと岩がある景観を見られます。さらに10分ほど下ると、大城・小城という名の、山城の石垣に立ち寄れます。
最後に古墳群や墓地を通り、曹洞宗のお寺、岩松院の境内の左手裏に出ます。岩松院は、葛飾北斎の大天井画「八方睨み鳳凰図」を見に観光客がたくさん訪れる所です。八方睨み鳳凰図の拝観は有料ですが、150年前の作にもかかわらず鮮明で迫力があり、富士山の「隠し絵」もあり、一見の価値があります。以前は「寝転んで見る」と言われましたが、今は文化財保護のため座って見上げながら鑑賞します。岩松院には、八方睨み鳳凰図だけでなく、裏側に小林一茶が「痩せがえる負ける一茶ここにあり」を詠んだ池(あまり綺麗ではありません)、入り口の左には炭酸分が多く胃腸に良い湧き水「弁天池」もあります。
ここからバス「おぶせロマン号」で帰るか、元の登山道入り口に駐車した方は「せせらぎ緑道」を20分ぐらい歩いて戻ることになります。「せせらぎ緑道」は、所々コンクリートでない美しい小川に沿った小径です。
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この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第250号) |
※この他、米子大瀑布のページに、隣の須坂市のおすすめスポットを記載しています。
執筆者:松尾
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