所在地 | 長野市 |
---|---|
歩行開始地点(地図)までの所要時間 | 上信越道長野ICから車約1時間10分または上信越道信濃町ICから車約45分 長野駅からバス1時間+徒歩約40分かタクシー10分 |
最高到達地点の標高 | 1917m |
参考になるWebページ | http://iizuna-navi.com/sightseeing/detail.php?Id=1&C=1 |
現地ライブカメラ | http://nagano-city.com/(飯綱山に近い高台から東方向を撮影) |
信州には、上田市の太郎山や飯田市の風越山のように、地元の人に愛される山があります。飯綱山も、長野市の真西にあって手軽に登れ、頂上のみならず途中からの眺望がすばらしい山なので、遠足や家族連れなどで長野市民がたくさん登ります。戸隠山、黒姫山、妙高山、斑尾山と共に「北信五岳」の一つです。漢字表記は、単独では正式には「飯縄山」ですが、周囲の霊仙寺山と瑪瑙山を含めた表記の「飯綱山」で書かれることが多いです。
登山路は、南側の登山道がメジャーで、バスの場合はより便利ですが、ここでは、戸隠側から登る西登山道をご紹介します。所要時間は南側と同じぐらいですが、少しだけ標高が高い所から登るため、南登山道ほど道がジグザグでなく楽で、戸隠連峰の独特の山容を真正面に見られることがメリットです。
飯綱山は、トイレ・水場(南登山道には少しあります)・途中から日陰がない、「3ない」の山なので、入山前にトイレに行き・水筒を持ち・帽子をかぶって日焼け止め対策、が必須です。特にトイレは、し尿による汚染が問題となっていて、長野市では、携帯トイレを持参して山頂付近に1つだけあるトイレブースで用を足して、ふもとに設置した回収用の箱まで持ち帰るようにお願いしています。
この山は、夏の登山は、日陰がない上に標高がそれほど高くないためけっこう暑く、空が澄んでいなくて肝心の眺望もあまり望めない日が多いので、あまりおすすめしません。
※最近は「チビっ子忍者村」が子供連れに人気で、夏休みなどは時間帯により渋滞することがあります。
長野駅から、戸隠と同様に中社宮前で下車。上記「車(信濃町ICから)」の道を徒歩約40分またはタクシー
飯綱山の西登山道は、途中まではカラマツ・白樺・ブナの林間コースで、鳥の声を聞き、春は山菜・秋はキノコを見ながら楽しく歩けます。20〜30分ほど歩くと、一般車が通れない林道を横切り、鳥居をくぐります。この辺りから傾斜が厳しくなり、登山道らしくなります。がんばって登るとやがて木々が減って頭上が明るくなり、両側はクマザサの茂みになります。振り返ると、中国の水墨画に出て来る山のような、戸隠連峰の独特の眺望が見えて来ます。
やがて、右側に休憩するのにちょうどいいスペースがあるので、岩に腰かけ、屏風の岩のような戸隠の峰や下界の景色を堪能しましょう。この辺りから、目指す飯綱山の頂上が見えて来ます。登山道の脇には、季節により、リンドウなどの山野草の花が咲いています。
登山道は、ところどころ急な登りですが、尾根づたいで見晴らしが良くて気持ちがいい道です。小休止しながら歩くと、草と岩のだだっ広い場所の中にぽつんと標識があり、南登山道からの合流地点だとわかります。
ここまで来れば、山頂まではもう一息です。合流地点から5分ほどで、木と金属の2重の鳥居があります。飯綱山は、江戸時代までは、戸隠と同様、飯縄権現という狐等の動物の信仰を含む山岳信仰と「飯綱忍法」の地でした。戦勝の神として上杉謙信などの武将も信仰したそうです。
さらに少し歩くと1909mの山頂手前の南峰のピークにたどり着きます。飯綱山は下から見上げると、ピーク(山の頂)が一つだけの単純な山に見えますが、実際はいくつかのピークがあります。南峰のピークを右側に回ると赤い屋根の飯綱神社がありますが、山頂(北峰)へはそちらからではなく、ピークをまっすぐ突っ切ります。いったん下って20分ほど登ると、トイレブースがあり、いよいよ山頂です。
山頂からは、ガスっていなければ、戸隠連峰や一夜山はもとより、志賀高原・黒姫・百名山に数え上げられる新潟県の妙高山・下を見下ろせば長野市街地のビル、その上にはるか北アルプスが見えます。視界が良ければ、八ヶ岳から南アルプスまで見えるでしょう。
帰りは、元来た道を北アルプスや戸隠を正面に見ながら下山します。別の道を下りたい場合は、合流地点を左に下りて石仏の多い南登山道をたどり、石の大鳥居をくぐって飯綱登山口バス停からバスで中社に戻ることもできます。 西登山道の下りは、直線的ですがついつい急ぐと滑りやすいのでご注意下さい。
下山後、まだ体力が残っている方は、帰りがけに戸隠の小鳥ヶ池などの散策や車での立ち寄りがおすすめです。
![]() |
この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第250号) |
その他、戸隠近郊のおすすめスポットもご覧ください。
執筆者:松尾
←前のコースへ | 次のコースへ→ |
北信のトップへ |